中小企業のための「採用の教科書」セミナー 〜プロの型を学ぶ採用活動のキホン〜 開催レポート

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中小企業のための「採用の教科書」セミナー 〜プロの型を学ぶ採用活動のキホン〜 開催レポート
株式会社助太刀は「建設現場を魅力ある職場に」をミッションに掲げ、協力会社とのマッチングサービスや建設業特化の求人媒体「助太刀社員」を運営しております。
今回は、2025年10月28日に開催したオンラインセミナー「中小建設業のための『採用活動の教科書』」の模様をお届けします。
建設業の人材確保に向き合い続けている助太刀が、その豊富な支援実績とノウハウに基づき、他の業界では当たり前となっている採用活動のキホンを「採用活動の教科書」として伝授。
スピーカーの甘利は、建設業界の最前線で求人サービスのカスタマーサクセス業務に従事していました。その経験に加え、データや事例を用いながら、採用活動のキホンをお伝えします。
本セミナーのアーカイブ配信も行っております。視聴を希望する方は、下記よりお申し込みください。
→アーカイブ配信を見てみる
今回は、2025年10月28日に開催したオンラインセミナー「中小建設業のための『採用活動の教科書』」の模様をお届けします。
建設業の人材確保に向き合い続けている助太刀が、その豊富な支援実績とノウハウに基づき、他の業界では当たり前となっている採用活動のキホンを「採用活動の教科書」として伝授。
スピーカーの甘利は、建設業界の最前線で求人サービスのカスタマーサクセス業務に従事していました。その経験に加え、データや事例を用いながら、採用活動のキホンをお伝えします。
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なぜ建設業の採用はこれほど難しいのか?
まず、建設業の採用がなぜ困難なのか、その背景にある3つの深刻な課題を整理します。
課題1:深刻な高齢化と若手不足
建設業の技能労働者は高齢化が急速に進んでおり、現在60歳以上が約80万人いるとされています。2030年には、その大半が引退する見込みです。
一方で、20代の若手は全体のわずか12%に留まっており、このままでは技術の継承もままならず、産業全体が立ち行かなくなる危機に瀕しています。
課題2:激化する人材獲得競争(高い有効求人倍率)
建設業の有効求人倍率は、全産業の平均を大きく上回り、約6倍に達しています。これは、1人の求職者を6社で取り合っている状況を意味します。
特に「建設の工事の職業」においては約10倍と、極めて激しい人材獲得競争が繰り広げられています。
課題3:採用活動にリソースを割けない現実
多くの中小企業が、採用活動に専任の担当者を置けていない実態があります。
・300人以下の企業において、採用専任者がいるのは1/4以下。
・約7割の企業では、経営者や他の業務担当者が採用を兼任している。
「経営も現場もやりながら、採用活動まで手が回らない」。結果として、採用活動にかける時間もノウハウも不足し、悪循環に陥っています。
採用成功の鍵は、見えない土台の「採用力」にある
では、どうすればこの厳しい状況を打破できるのでしょうか。
目に見える「採用成功」という結果は、あくまで「氷山の一角」に過ぎません。その水面下には、「しっかりとした準備」や「待遇の改善」、「選考プロセスの整備」といった、目に見えない巨大な土台が存在します。
目に見える「採用成功」という結果は、あくまで「氷山の一角」に過ぎません。その水面下には、「しっかりとした準備」や「待遇の改善」、「選考プロセスの整備」といった、目に見えない巨大な土台が存在します。
この土台は大きく4つの要素(待遇・体制・運用・求人票)に分けられます。採用を成功させるためには、これら全ての土台をバランスよく強化しなければなりません。
これらを「採用力」として定量化し、助太刀が持つ建設業の平均データと比較して企業様の採用力を診断しています。
助太刀では、無料で採用力診断を行っています。
「求人票を出しても、応募がほとんど来ない。原因が掴めない…」 「他社と比べて自社の給与や待遇が適正なのか、客観的な基準がなくて不安だ」 このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にお申し込みください。 採用力診断では、採用体制や募集条件(待遇、給与など)を詳細に分析。その結果を、同エリア・同業種の企業平均データと比較し、貴社の「採用力」を具体的に数値化してお伝えします。 →無料で採用力診断を受けてみる
採用活動には様々な要素がありますが、まずはすぐに着手できる「求人票(募集内容)」と「採用(面談手法など)」の基本から見ていきましょう。
STEP1:計画|「誰でもいい」求人は、誰からも選ばれない
採用活動の第一歩は「計画」、すなわち「ターゲット設定」です。
「どんな人が欲しいか?」と聞かれて、「うーん、誰でもいいんだよな」「若ければ…」と漠然と答えてしまうケースは多いものです。
しかし、「誰でもいい」求人は、残念ながら誰からも選ばれません。
漠然としたターゲットではなく、「30代・経験者・家族持ち」など、ターゲットを明確にしましょう。
次は、そのターゲットに刺さる自社の魅力を見つけていきます。
※35歳以下を募集すると明記する場合は、求人票に「35歳以下(例外事由3号のイ:長期キャリア形成を目的にした募集のため)」のように理由を記載する必要があります。
ポイント: 欲しい人材を「指名する」つもりで、具体的な人物像をイメージすることが重要です。
「どんな人が欲しいか?」と聞かれて、「うーん、誰でもいいんだよな」「若ければ…」と漠然と答えてしまうケースは多いものです。
しかし、「誰でもいい」求人は、残念ながら誰からも選ばれません。
漠然としたターゲットではなく、「30代・経験者・家族持ち」など、ターゲットを明確にしましょう。
次は、そのターゲットに刺さる自社の魅力を見つけていきます。
※35歳以下を募集すると明記する場合は、求人票に「35歳以下(例外事由3号のイ:長期キャリア形成を目的にした募集のため)」のように理由を記載する必要があります。
ポイント: 欲しい人材を「指名する」つもりで、具体的な人物像をイメージすることが重要です。
STEP2:計画|自社の魅力を「求職者目線」で言語化する
ターゲットを定めたら、次は「自社の魅力」を整理します。しかし、自社の魅力を客観的に見つけ、言葉にするのは意外と難しいものです。
魅力を言語化するためには、3つのステップを踏むことが効果的です。
魅力を言語化するためには、3つのステップを踏むことが効果的です。
- 見つける(社員から聞く)
- 比較する(他社と比較する)
- 翻訳する(求職者目線に)
【魅力の翻訳例】
- (会社目線)現場が近い
- (会社目線)資格支援あり
STEP3:募集|求職者に「伝わる」求人票の3原則『な・み・し』
ターゲットと魅力が整理できたら、いよいよ求人票の作成です。ここで重要なのが『な・み・し』の3原則です。
・な(名指し):ターゲットを明確にし、名指しする。(例:「空調工事の経験者」「家族持ちの方」)
・み(魅力):ターゲットにとっての魅力を伝える。(例:「年間休日121日」「社員の7割がマイホーム持ち」)
・し(証拠):その魅力の証拠(裏付け)を示す。(例:「モデル年収例」「昨年度の賞与実績」「手当の内訳」)
タイトルやキャッチコピーで「な(名指し)」と「み(魅力)」を伝え、求人本文で「し(証拠)」を具体的に示すことで、求人票の説得力は格段に上がります。
写真は「働くイメージ」が湧くものを
また、写真も非常に重要です。 フリー素材のイメージ写真や、誰もいない現場・重機の写真では、リアルな現場の雰囲気は伝わりません。
従業員が実際に作業している様子や、笑顔の集合写真、綺麗な休憩室などを載せることで、求職者は「自分がここで働く姿」を具体的にイメージしやすくなります。
従業員が実際に作業している様子や、笑顔の集合写真、綺麗な休憩室などを載せることで、求職者は「自分がここで働く姿」を具体的にイメージしやすくなります。
STEP4:採用・定着|応募の壁を突破する「カジュアル面談」
素晴らしい求人票が完成しても、応募から面接、採用、そして定着までのプロセスがうまくいかなければ採用は成功しません。
職人さんが「履歴書」で離脱していませんか?
よくある失敗例として、職人さんの採用においても「履歴書・職務経歴書の提出」を必須としてしまうケースがあります。しかし、多くの職人さんがその段階で「面倒だ」と感じ、応募を辞退(離脱)してしまっています。
そこで有効なのが「カジュアル面談」の導入です。
そこで有効なのが「カジュアル面談」の導入です。
カジュアル面談とは?
カジュアル面談とは、「選考ではない、相互理解の場」です。
・履歴書不要、私服OK
・面接というより「会社説明会」「相談会」に近い
・お互いに質問し合い、ミスマッチを防ぐことが目的
建設業の求人倍率が極めて高い状況下では、応募してくれたこと自体が非常に貴重です。企業側が「選考してやる」というスタンスではなく、「まずは話を聞きに来ませんか?」と歩み寄る姿勢が、応募のハードルを劇的に下げます。
・履歴書不要、私服OK
・面接というより「会社説明会」「相談会」に近い
・お互いに質問し合い、ミスマッチを防ぐことが目的
建設業の求人倍率が極めて高い状況下では、応募してくれたこと自体が非常に貴重です。企業側が「選考してやる」というスタンスではなく、「まずは話を聞きに来ませんか?」と歩み寄る姿勢が、応募のハードルを劇的に下げます。
採用は「ゴール」ではなく「スタート」
採用は、入社したら終わりではありません。入社後のギャップによる早期離職を防ぐため、「教育・定着」の仕組みも不可欠です。
例えば、自社でトレーニングセンターを設け、未経験者でもスムーズに技術を学べる環境を整えるなど、入社後のフォロー体制を充実させることが、「安心して働ける」という魅力に繋がっていきます。
例えば、自社でトレーニングセンターを設け、未経験者でもスムーズに技術を学べる環境を整えるなど、入社後のフォロー体制を充実させることが、「安心して働ける」という魅力に繋がっていきます。
まとめ:採用成功は「土台」から
建設業の採用を成功させるためのポイントをまとめます。
1.ノウハウの理解が重要:採用難易度が極めて高い建設業において、感覚的な採用活動は通用しません。まずは採用の基本ノウハウを理解することが重要です。
2.求人票は「な・み・し」:ターゲットを名指しし、魅力を伝え、その証拠を示す。この3原則で求人票を見直しましょう。
3.「カジュアル面談」で壁を破る:企業側が歩み寄り、「相互理解の場」を作ることで、貴重な応募者を離脱させません。
「採用成功」という目に見える成果を出すためには、その下にある「待遇・体制・運用・求人票」という巨大な土台を見直し、強化し続けることが不可欠です。
助太刀では、無料で採用力診断を行っています。まずは自社の「採用力」が市場の中でどのレベルにあるのか、どこに課題があり、どこが強みなのかを客観的に把握することからはじめてみてはいかがでしょうか。
ぜひお気軽にお申し込みください。
→無料で採用力診断を受けてみる
最後に、採用活動の進め方について、少しでも参考にしていただけたら幸いです。
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