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「自社施工の限界」を突破し、売上高28億円アップ!株式会社ニチエネの躍進に迫る

深刻化する人手不足と、それに伴う施工品質の維持。これらは多くの企業が直面する喫緊の課題です。
株式会社ニチエネも、自社施工100%による高い施工品質を強みとしていましたが、施工人材の不足が成長の足かせとなっていました。
そこで同社は、協力会社との連携を強化する「パートナーズデポ」という独自の仕組みと、助太刀の活用により、売上高を28億円アップさせるという目覚ましい成果を上げました。
本記事では、ニチエネの躍進を支えたパートナー事業部責任者の川口氏、佐々木氏へのインタビューを通し、いかにして協力会社と良好な関係を築き、事業を拡大させたのか、その秘訣に迫ります。

協力会社・職人を探すなら、助太刀

会社情報

・株式会社ニチエネ
1996年創業。ガス機器、給湯器、エアコン、ユニットバスなどの住宅設備機器の販売・施工を主力事業とする。
施工体制を内製から外部委託に転換したことで急成長し、2023年度の売上は84億円を超える。


パートナーズデポ練馬区センター パートナー事業部 事業部長 川口 龍助氏(写真右 以下敬称略)
パートナーズデポ足立区センター センター長 佐々木 秀明氏 (写真左 以下敬称略)


株式会社ニチエネは助太刀部門にて百名社にもノミネートされている

高い施工品質を強みに、BtoB領域に事業を転換

── まず、御社の事業についてお伺いできますでしょうか。


川口:当社は住宅設備機器の販売や施工を主としています。
当初はBtoC、つまり一般のご家庭から直接ご依頼頂いていましたが、現在は管理会社様からご依頼いただくBtoBに事業をシフトしています。

特に管理会社様からのご依頼は、入居者様からのトラブル対応がきっかけになることも多く、私たちの仕事は、クレームや不具合対応から始まるケースが少なくありません。

── 例えばお湯が出ないといった問い合わせですね。
川口:そうですね。
いかに入居者様に対してストレスなく施工を完了できるかが重要になりますので、技術だけではなく、接遇やホスピタリティも求められます。

佐々木:その意味で、工事の質の高さが当社の強みといえます。妥協をせず、お客様にサービスを提供するという点を新人の頃から意識しています。

── 事業上の課題についてもお伺いできますか?
川口:やはり人手不足ですね。もちろん、当社でも社員採用を行っていますし、育成についても専用の研修施設を作って力を入れています。
それでも、案件やお問い合わせの増加スピードに対して、リソースが追いつかなくなり、自社施工に限界を感じていました。


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自社施工100%から協力会社様活用に転換

── そんななか、直近2年は更に急成長を遂げていますが、この要因を伺えますか?
川口:大きな転機となったのは、パートナー事業部の立ち上げと、それに伴って生まれた「パートナーズデポ」という仕組みです。


パートナーズデポは、当社のお客様と協力会社様をつなぐ仕組みです。
以前、当社は自社施工100%で運営していましたが、案件数の増加に伴い、自社のみで対応することが難しくなってきました。

そこで、協力会社様の力を借りることで、より多くのお客様のニーズに応えられる体制を構築しました。
それがパートナー事業部であり、生まれたサービスがパートナーズデポです。

── 協力会社様の実務を支援する仕組みというイメージでしょうか?
川口:そうですね。パートナーズデポには「センター」と呼ばれる拠点があり、各センターが協力会社様を支援しています。
具体的には、3つの支援を行っています。

1つめは、資材の受け渡しです。
センターには施工に必要な資材が常時保管されており、24時間いつでも入出庫が可能です。
そのため、協力会社様はご自身の都合に合わせて、資材を柔軟に受け取ることができます。

2つめは施工時のサポートです。
センターには現場を熟知した社員をセンター長として配置していますので、現場で発生するトラブルや不明点についていつでも的確にアドバイスやサポートが受けられる体制を整えています。

3つめは学習機会の提供です。
パートナーズデポでは、お仕事始める前に施工マニュアルの提供やトレーニングスペースも完備していますので、個人事業主としてお仕事をスタートされたばかりの方も安心して現場に入っていただけます。

これらの仕組みにより、協力会社様による質の高い施工を行っていただけるようになり、結果として、当社としてもより多くの案件を納めることができるようになりました。


パートナーズデポの流れ(ニチエネ社HPより)

── 事業発足当初からこの仕組みはあったのでしょうか?

川口:いえ、最初の頃はパートナーズデポの仕組みがなかったため、協力会社様にお願いした施工で自社施工時に比べて品質が劣るケースもありました。実際にお客様からクレームをいただく事もありました。

── そのような状況でも、協力会社への業務委託を継続した背景には、どのような理由があったのでしょうか?

川口:当社には「失敗したら反省して、またチャレンジする」という文化があります。

クレームがあったからといってすぐに協力会社活用を止めてしまうのではなく、「次は協力会社様用のマニュアルを整備しよう」とか「失敗事例を共有して改善策を反映しよう」といった改善案を考えて実施することで、事業が成長すると考えています。

── 失敗を成長の糧にする、ということですね。

川口:そうです。その結果、パートナーズデポがしっかりと形になり、施工品質が大幅に向上しました。今では管理会社様からも感謝いただくようになりました。

実際に、先日行われた管理会社様のアンケート回収率では、当社のパートナー企業様が上位3社を独占する結果となりました。

アンケートの内容は良し悪しありますが、それ以上に回収できているかが重要です。
回収率が高いことで、管理会社様からも継続的に案件をいただく事に繋がりますので、パートナー企業様が現場でしっかり対応してくださることが一番の営業活動とも言えます。

── 凄いですね、アンケートを回収いただくコツのようなものはありますか?


川口:特にコツのようなものはなく、当たり前のことをしっかりやるだけですね。
むしろ、そうすることで余計な違和感を与えず、自然に信頼していただけているのかなと思います。
また、第一印象を良くすることは常に意識しています。最初に笑顔でしっかりと挨拶ができているかなどです。

また、協力会社様には当社で作成した名刺をお渡しし、現場に持参していただいています。

── 協力会社様が安定稼働するまでの流れについて詳しくお伺いできますか。

川口:まずは面談で、当社の事業概要や年間工事件数などの情報をご説明します。次に、お仕事開始前に、西東京のセンターで研修を受けていただきます。
その後、現場をお任せする際には、最初はセンター長が同行し、実地で一連の流れをご説明しています。
ここでは、先ほどお話したマニュアルも活用しています。


たとえば「作業の30分前にはお客様にご連絡を入れる」「センターで資材を積み込む際のチェック項目」「個人情報の取り扱い」「作業完了後の報告方法」など、重要な項目をマニュアルに明文化して徹底しています。


──  ここまでしっかりと仕組み化されているのは素晴らしいですね。もともと、パートナーズデポの原案のようなものはあったのでしょうか?

川口:はい。パートナーズデポの仕組みは、元々社内向けに利用していたITシステムを、協力会社様向けにカスタマイズして展開したものです。
当社ではSaleceforce(案件管理を行うITツール)を導入しており、協力会社様から頂いたスケジュールはそこでデータ化されています。

また、案件情報もSaleceforceで管理しているため、案件に合う協力会社様をSaleceforceで探し、依頼することができます。
協力会社様にもSaleceforceのアプリをインストールして頂いているので、アプリで施工のスケジュールを確認することができます。

── Saleceforceはパートナーズデポのために導入したのですか?


佐々木:いえ、Salesforce自体は2018年に導入していましたが、それを後からパートナーズデポでも使えるようにカスタマイズしました。
当社には情報システム部があり、彼らが主導してシステム改修を行いました。

助太刀活用のポイントは「誠実さを伝えること」

川口:そしてもう1つ、パートナー事業部の取り組みで欠かせなかったのは助太刀の存在です。
助太刀で協力会社様を探すことで、ご依頼できる先が大幅に増えました。

── 助太刀を導入する前はどうやって協力会社様を探していましたか?
川口:パートナー事業部が立ち上がったばかりの頃は、知り合いの協力会社様にお声がけさせて頂いたり、インターネットで検索して探したりしていましたが、なかなか協力会社様を見つけることができませんでした。
時には、私の家の近所で給湯器を換えている方に、直接声をかけたこともありました(笑)

── 助太刀を知ったきっかけを教えてください。
川口:建デポに行った時、助太刀の宣伝が店内に流れ続けていて、そこで助太刀を知りました。
加えて、当社の専務からも「助太刀を使ってみない?」と提案を受けたことがきっかけで、導入に至りました。

── 助太刀を使う際に、意識している点を教えてください。


川口:やはり、人と人なので、誠実さを伝えることを意識しています。
具体的には、最初にメッセージを送る際にこちらの電話番号を先に開示して「この番号からご連絡しますので、もし差し支えなければお電話番号を教えていただけますか?」といった形で、電話のやり取りをするといったイメージです。

私たちの業務上、テキストメッセージだけでは伝わりづらいケースもあるため、できるだけ早く直接会話できるようにしています。

代わりに、メッセージ自体は短く簡潔にするようにしています。

── 助太刀で協力会社様を探す際に、プロフィールのどの辺りを見ていますか?
川口:お持ちの資格を書いてくれている方や、施工できる設備を具体的に書いてくれている方を優先的にメッセージを送っています。

また、助太刀の「現場掲載」にご応募くださった方にお声がけをしています。
現場掲載については、助太刀の担当コンサルタントからのアドバイスもあり、「ガス」と「空調」で分けて掲載するようにしています。
空調屋さんは空調の仕事を探しますし、ガス屋さんはガスの仕事を探すので、それぞれで現場を分けて掲載するようにしています。

パートナーズデポ×助太刀で28億円の売上アップ!

── 助太刀を使った結果、パートナー事業部の業績はどうなりましたか?
川口:助太刀を活用したことで、この2年間で25社の協力会社様が増え、売上も約28億円増加しました。
会社全体としても、2021年度の売上が約48億円から、2023年度には約84億円まで拡大しました。36億円の増加のうち、パートナー事業部が大きく貢献できたと考えています。


2021年から2023年にかけて売上高が大幅に上昇している(ニチエネ社財務ハイライトより)

── 28億円の売上アップは驚異的ですね。
川口:現在、全体で100社ほどの協力会社様にお願いしていますので、4分の1が助太刀でつながった協力会社様ということになります。

── 協力会社様との良好な関係性があってこそ、この仕組みが成り立つと思います。日頃から心がけていることはありますか?
川口:基本的な部分ですが、協力会社様への「敬意」ですね。
協力会社様から「これだけちゃんとコミュニケーションとってくれる会社はあまりないです」と言われることがあります。
どうしても元請けという立場から、横柄な態度になりやすい側面もあるので、そこは強く意識しています。基本を徹底するだけでも、関係性は大きく変わると感じています。

── 現在、協力会社様向けのガイドラインも作成されていると伺いました。
川口:はい、いま当社では協力会社様向けのガイドラインを作成中です。
協力会社様への接し方について、「私たちはこう接します」「何かお気づきの事があれば川口までご連絡ください」といった内容を明文化し、先ほどお話ししたマニュアルにも組み込む予定です。


協力会社様向けガイドライン草案(ニチエネ社より提供)

昨今は社員に対するハラスメントなどが問題になるケースも増えていますが、それは協力会社様に対しても同様に配慮が必要です。
パートナー様に見限られるような状況は、会社としても避けなければいけません。
そこで、会社として協力会社様への対応方針を明文化して、マニュアルに明記するようにしたいと思っています。


── 最後に、今後の展望について教えてください
川口:この業界は意外と狭い業界です。良い評判も悪い評判もすぐに広まります。
だからこそ、当社は施工品質やお客様対応を強みとしていますので、他社さんから「ニチエネさんでお仕事されてるならうちでもお願いしたい」と言っていただけるような存在を目指しています。
そのためにも、さらに多くの優秀なパートナー様と関係を築き、全体の規模を拡大していきたいです。

また、今後は首都圏以外のエリアにも力を入れていきます。
例えば大阪では、11月と比較して、翌年1月には売上が1.4倍まで成長するなど、手応えを感じています。
協力会社様が集まって安定稼働できるようになれば、更に成長できる余地はあります。
助太刀は全国で協力会社様を探すことができるので、パートナーズデポと助太刀を組み合わせて、事業をさらに成長させていくつもりです。

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この記事を書いた人

助太刀編集部

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